お燈まつり体験記
ここでは、お燈まつりに実際に参加した上り子Nさんの体験記を紹介します。
曜日や天気によっても違ってきますが、上り子として参加をお考えの方は参考にしてください。
参加した日の気象データや体験者のプロフィールについては、次のとおりです。
- 参加日:2015年2月6日(金)
- 天気:晴れ
- 気温:最高気温10.7℃(14時ごろ)、最低気温5.6℃、20時ごろの気温6.0℃
- 風速:1.3~4.5m/s
- 上り子の参加人数:2055人
- 体験者Nのプロフィール
- 出身地:新宮市
- 現在の住まい:大阪市
- 年齢:41歳
- 性別:男性
- 身長:176cm
- 体重:65kg
- 運動:週1回のジョギング程度
- 持って行ったもの:マスク、タオル、カイロ、花粉症用メガネ、ペットボトルの水、お賽銭用小銭、スマートフォン、デジカメ
16時00分ごろ:車を駐車
実家の車を借りて出発し、オークワ新宮仲之町店の前のタイムズの駐車場に車を駐車。
それほど満車状態ではなかったので、すぐに止められました。
16時40分ごろ:装束に着替え
初参加ということで、何度も上り子として参加している高校時代の同級生と一緒に行くことにしました。
そのため、その同級生が社長をしている運転代行南紀の事務所にお邪魔して、白装束、荒縄、足袋、草鞋を装着。
荒縄を巻くのは自分ひとりでは難しかったので、事務所にいたベテランの上り子の人に付けていただきました。
あと、草鞋を履くにも意外と難しくて、こちらもお願いして結んでいただきました。
ちなみに、装束は結構サイズに余裕があるので、捲り上げたりして調整します。
準備が終わったあとは、そこの奥さんが用意してくれたおにぎり、お漬物、かまぼごなどいただきました。
もちろん、すべて白い食べ物です。

17時30分ごろ:三社参りに出発
運転代行南紀の事務所から、三社参りの最初の目的地の阿須賀神社に向けて出発。
他の上り子とすれ違うときは、「頼むで~」と言いながら松明を軽くぶつけあっていくのがお作法のようで、一体感が出て楽しかったです。
白装束で歩くと寒いのかなと思っていたんですが、この日は晴れて風もそれほど吹いていなかったので、全然平気でした。
17時45分ごろ:阿須賀神社でお参り
三社参りの最初の目的地の阿須賀神社でお参り。
この時間だと参り終えた人も多かったようで、そこまで混んでいませんでした。
参った印として、白装束にスタンプを押してもらえました。
また、温かいお茶が無料で振舞われていて、ほっと一息ついたあと、次の目的地の熊野速玉大社に向かいました。
18時15分ごろ:熊野速玉大社でお参り
三社参りの次の目的地の熊野速玉大社でお参り。
熊野三山の一つとして有名な神社です。
神倉神社まで行くとトイレが混みそうと思ったので、ここで済ませました。
ちなみに、神倉山の山上にはトイレはありません。
このあとは、三社参り最後の目的地の妙心寺に向かいました。

18時40分ごろ:妙心寺でお参り
三社参りの最後の目的地の妙心寺でお参り。
普段は廃寺になっていて、お燈まつりのときだけ復活するようです。
ここに向かう道が狭く、お寺の入り口や境内もスペースがあまりないため、この時間だと物凄く混んでいましたね。
18時30分ごろには着いていたのですが、参り終わるまでに15分くらいかかりました。
18時47分ごろ:神倉神社の石段を上る
神倉神社は妙心寺の近くなので、すぐ着きました。
石段を登って神倉山の山上に向かいましたが、山上に入る期限の19時間近だったので、かなり混んでいて、ノロノロと登っていく感じでした。
山道の中腹に中ノ地蔵という踊り場のような場所があるのですが、そのあたりでは喧嘩が勃発していました。
ただ、そっちには近づかずに石段を上っていたら、特に巻き込まれることもなかったです。
このあたりで一緒に上っていた同級生とはぐれてしまったのですが、別の同級生を発見したので、そいつに付いていきました。
19時ごろ:神倉山の山上に到着
期限ぎりぎりに山上に到着。
山門入り口あたりは、開門直後に最初に駆け下りようとしている上り子で激しいバトルになるので、落ち着いている奥の方に移動しました。
ここからしばらく待機です。
19時40分ごろ:松明点火
御神火が入ってきて、いよいよ上り子の松明への点火が始まりました。
松明を地面に叩きつけて先を少し割っておくと火が点きやすいようで、いたるところで叩きつける音が聞こえます。
少し苦労しましたが、何とか点火。
一斉に松明に点火されている様は山火事のようで、かなりの迫力でした。
松明の煙で凄いことになりますが、用意していたマスクと花粉症用メガネを装着したので、特に煙い思いはしませんでした。
20時ごろ:開門、下山
開門直前あたりから歓声が聞こえ始め、開門と同時に山門のあたりに陣取っていた上り子が駆け下りていきました。
奥の方はそこまで激しい動きにはならず、ゆっくり歩いて山門の方に向かいました。
山門を出てからも結構混雑していて、ゆっくりと石段を下りていくような感じに。
ときどき、「ワッショイ、ワッショイ」という掛け声が上がって、ここでも一体感が出て楽しいですね。
ただ、石段はところどころ急なところもあって、そういうところは手も使いながら降りていった方が安全ですね。
石段を下りるころには松明の火が消えてしまう人もちらほらいましたが、自分の松明は下山まで何とか消えることもなく持ちまして、消えた人に再度点けてあげたりしてました。
21時ごろ:神倉神社に到着
結局、1時間くらいかかって下山しました。
火の消えた松明は翌年のどんと焼きで焼くのが正式なしきたりということなので、松明は持ち帰りました。
このあと、運転代行南紀の事務所に戻り、そこで再度着替えさせてもらって帰路につきました。
上り子として参加した感想・気づいたこと
- 防寒対策としては、上下のヒートテックを装束の中に着ました。カイロも用意していきましたが、この日は温かくて、結局使いませんでした。
- 三社参りの開始が17時半ごろだと、結構ギリギリでした。もう少し早く参り始めた方がいいかもしれません。
- 三社参りのお賽銭用の小銭の準備は忘れずに。私は不足してしまって、同行者に借りました。
- 上り子とすれ違うときは、遠慮せず「頼むで~」と言いながら松明を叩き合いましょう。一体感が出て楽しいですよ。
- 山上の煙対策としては、マスクと100円ショップで売っている花粉症用メガネでばっちりでした。
- 大きいサイズの巾着を買っていきましたが、カイロなど入れるとパンパンでした。
- 神倉山の山上ではトイレはありませんので、速玉大社で済ませましょう。あと、水分も少し控えていた方が安全かも。
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